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ワンテンは世界中で“king of jerk bait”と呼ばれるジャークベイトの代名詞的存在ですが、この『Rプラス3』は、ワンテンのイレギュラーアクションとフラッシングを、ディープレンジで実現するルアーです。
まず、オリジナルの『ワンテン』と『ワンテンR』の違いですが、Rは琵琶湖の塾長・サトシンこと佐藤信治さん監修のもとに『ワンテン』をカスタマイズしたスペシャルなモデル。メインウエイトを一つに統合して飛行性能を上げるとともに、オリジナルよりもナチュラルタイトなアクションにチューンしてあるのが特徴です。
オリジナルのワンテンにはノーマルリップモデルとプラス1を設定。対してワンテンRにはノーマルリップのほかにプラス1とプラス2がありますが、今回そこに、もう一段深く潜るプラス3が加わった形です。
ではそれぞれの最大潜行深度は?というと、ノーマルリップモデルをざっくり1mとして、そこから+1、+2と増えるにしたがって1mずつ深くなると考えるとわかりやすいでしょう。つまりワンテンRプラス3は、1m+3m=4mになります。
ちなみにこの4mという深度は、14lb.のフロロカーボンで40〜50mキャストした時のテストデータです。ドラッギングは別として、キャスティングでこのレンジまで到達するミノーは……探せば世界のどこかにはあるかもしれませんが、普通に手に入るメジャーな商品としては本邦初。百戦錬磨のビッグバスも、この水深でミノープラグに遭遇することはまずないでしょう。
しかもこのプラス3はジャークベイトですから、ただ巻きでタイトなウォブンロールを見せるだけでなく、ジャークすれば4mの水圧のなかでも今まで通り左右にダートします。4mレンジをハードルアーで狙うとなると、普通はクランクベイトが一般的ですよね? でもそこをミノーシェイプのベイトライクなルアーが直撃し、さらにダートまでするのです。考えただけでワクワクしませんか?
このルアーの出しどころは、バスがそのレンジにいるすべての状況です。ジャークベイトは晩秋から春先の寒い時期に出番が多いルアーですが、例えば秋のウィードパターンのように、いままでディープクランクで釣っていたシチュエーションで、クランクベイトのフォローベイトとして活用するのも有効です。テストの際にも、クランクで喰わせきれなかったビッグバスをこのルアーで攻略したことが何度もありました。
また裏ワザとしては、あえて4mより浅いポイントでただ巻きし、ボトムノックさせるのも効果がありました。
ワンテンR+3の仕様は、若干の微調整を除けばほかのワンテンRとほぼ同じ。浮力は非常にシビアなスローフローティング設定で、静止時はテールを水面に付けているだけのヒタヒタの浮き方です。フックのサイズや太さをわずかに上げるだけでもサスペンドになるくらいのバランスなので、オモリを貼ってチューンするとしてもせいぜい0.2g、0.3gが限度かと思います。